スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ 感想&レビュー|【少しネタバレあり】
※本記事では、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の物語や登場人物、ポストクレジットシーンについて一部触れている。未鑑賞の人は注意してほしい。

『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を観た。
前作『ノー・ウェイ・ホーム』から4年後、人々の記憶からピーター・パーカーの存在が消えた世界で、一人スパイダーマンとして戦い続ける姿を描いた新章だ。
結論から言えば、本作はMCUらしい豪華なクロスオーバーを盛り込みながら、スパイダーマン本来の魅力へ立ち返った作品だった。
シリーズ屈指のウェブアクションやウェブスイングに注目
本作で最も興奮したのは、ゲーム『Marvel’s Spider-Man』を思わせるダイナミックなウェブアクションだ。
ビルの間を高速で移動するウェブスイングはもちろん、糸を使ったウェブアクション描写もこれまで以上に臨場感と没入感を感じさせる仕上がりだった。
スパイダーマンがニューヨークを飛び回る爽快感を、実写映画ならではのスケールで楽しめる作品に仕上がっていた。
アメコミとサム・ライミ版『スパイダーマン』へのオマージュ
アクションシーンの中には、アメコミの表紙や印象的な構図を思わせる場面も登場する。
さらに、ピーターの日常生活や孤独、ヒーローとしての責任を丁寧に描く作風には、どこかサム・ライミ版『スパイダーマン』を彷彿とさせるものがあった。
派手なMCU作品でありながら、一人の青年が苦悩しながら街を守る物語へ戻った点が、本作最大の魅力だろう。
スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ 見どころ1|スパイダーマン対ハルクの迫力満点バトル
本作を象徴するアクションが、スパイダーマンとハルクの激突だ。
パワーでは到底かなわない相手に対し、スパイダーマンがスピードやウェブ、地形を生かして戦う。その攻防はゲームのボス戦を見ているような迫力があった。
単純な力比べではなく、ピーターの判断力と機転が伝わる戦闘になっている点も面白い。ハルク役のマーク・ラファロは、公式キャストにも名を連ねている。
見どころ2|原点回帰したスパイダーマンのコスチューム
新たなコスチュームも見逃せない。
これまでのMCU版では、スターク製スーツをはじめとするハイテク装備が印象的だった。しかし本作では、赤と青を基調としたクラシックなスパイダーマンらしさが強調されている。
シンプルだからこそ、ウェブスイングするシルエットが美しい。ピーターが自分自身の力でヒーローとして歩き始めたことを象徴するデザインにも見えた。
見どころ3|ジーン・グレイやニュー・アベンジャーズとの接続
本作には、スパイダーマンだけでなくMCUの今後を左右しそうなヒーローたちも登場する。
特に注目したいのが、セイディー・シンクが演じるジーン・グレイだ。彼女の登場は、MCUにおけるX-MEN本格始動を予感させる要素になっている。
さらに、パニッシャーやエレーナ・ベロワなど、ニュー・アベンジャーズに関係するキャラクターも物語へ参加する。豪華な顔ぶれでありながら、ピーターの物語を完全に奪っていない点は好印象だった。
見どころ4|トム・ホランドの表情に魅了される
本作で改めて感じたのが、トム・ホランドの演技力だ。
アクション中の勇敢な表情だけでなく、孤独を抱えたピーターの寂しさ、MJやネッドの再会への戸惑い、MJを守ろうとする覚悟まで、細かな表情の変化で伝えている。
これまでの少年らしいピーターから、大人のヒーローへと成長したことがよく分かる。批評家からも、トム・ホランドの成熟した演技は本作の大きな魅力として評価されている。
見どころ5|パニッシャーとスパイダーマンの友情
個人的に最も胸を打たれたのが、パニッシャーとスパイダーマンの関係だ。
悪を倒すためなら命を奪うこともいとわないパニッシャーと、どんな状況でも一線を越えようとしないスパイダーマン。正義に対する考え方は正反対である。
それでも、戦いを通じて互いの覚悟を理解していく。ヒーローとしての方法は違っても、誰かを守りたいという根底の思いは同じだった。
単なるゲスト出演ではなく、ピーターの正義を改めて浮き彫りにする存在として描かれていた点が素晴らしい。
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』のポストクレジットが意味するもの
ここからは、ポストクレジットシーンの内容に触れる。
エンドロール後には、ネッドが開発したスパイダーマン追跡アプリが、地球ではなく宇宙空間でスパイダーマンらしき反応を検知する場面が描かれる。
ただし、その正体は明確に示されていない。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への伏線か
一つ目に考えられるのは、今後の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』や『シークレット・ウォーズ』への接続だ。
宇宙や別世界で発生した異変にピーターが巻き込まれているのか、あるいは別のスパイダーマンが存在しているのかは分からない。
マルチバースが再び大きく動き始めることを示す伏線である可能性は高そうだが、現段階ではあくまで推測である。
ブランド・ニュー・デイで明らかになったのはマルチバースのスパイダーマン?
個人的には、宇宙空間で検知された存在がトム・ホランド版ピーター本人とは限らない点が気になった。
別世界のピーター・パーカー、宇宙で活動するスパイダーマン、あるいはシンビオートと関係する存在かもしれない。
『シークレット・ウォーズ』に向けて、トビー・マグワイア版やアンドリュー・ガーフィールド版、さらにはマイルス・モラレスまでつながる可能性も考えられる。
『スパイダーバース』との関係は?
もう一つ期待したいのが、アニメ映画『スパイダーバース』シリーズとの接続だ。
*実写版『スパイダーバース』の可能性も?
『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2027年の全米公開が予定されているため、実写とアニメの世界が何らかの形で交差する可能性も完全には否定できない。
ただし、本作のポストクレジットだけでスパイダーバースとの直接的な関係を断定することはできない。
現時点では、スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイのポストクレジットの詳細は明らかになっていない。
『マルチバースのスパイダーマン説』や『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』もしくは『シークレット・ウォーズ』への参戦については、今後の正式発表を待つ必要があるようだ。



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