第67回グラミー賞、最優秀アルバム・楽曲・レコード賞を解説

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『第67回グラミー賞』最優秀アルバム・楽曲・レコード賞を徹底解説!受賞の背景と音楽シーンへの影響とは?

第67回グラミー賞、最優秀アルバム・楽曲・レコード賞を解説|DJプラムアドベンチャータイムズ

はじめに:第67回グラミー賞が刻んだ新たな歴史

2025年2月に開催された第67回グラミー賞は、音楽界の未来を示すような印象的な受賞結果となった。特に、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞に輝いた作品は、ジャンルを超えた影響力を持ち、音楽シーンに大きな変革をもたらしている。本記事では、それぞれの受賞作品がなぜ選ばれたのか音楽的な魅力、そして受賞作品がもたらした業界へのインパクトを徹底解説。

最優秀アルバム賞:ビヨンセ COWBOY CARTER

ビヨンセが描く新たなアメリカン・ミュージックの原点
『COWBOY CARTER』は、ビヨンセがカントリー・ミュージックとブラック・カルチャーの関係性を再定義した意欲作。
これまでのグラミー賞では、カントリー部門は白人アーティストが多く受賞する傾向があったが、本作はブラック・アメリカンの視点からカントリー・ミュージックを再構築し新たな歴史を刻んだ。
優秀アルバム賞:ビヨンセ COWBOY CARTER DJPLUM ADVENTURETIMES

音楽的特徴:カントリーとR&Bのフュージョン

「Texas Hold ‘Em」ではスライドギターとビヨンセのソウルフルなボーカルが絡み合い、伝統と革新が共存するサウンドが印象的なリードシングルで、これまでの作品には見られない多彩な客演を招いたコラボ楽曲も評価されている。カントリー界のレジェンド『ドリー・パートン』や『ウィリー・ネルソン』、そしてビヨンセと同じく新作でカントリー路線に吹っ切った『ポストマーロン』の参加によってジャンルを超えたコラボの架け橋となったアルバムである点も忘れてはいけない。

また、ストーリーテリングの深化についても追求された作品でアルバム全体を通して「アメリカとは何か?」を問いかけ、アフリカン・アメリカンのルーツとカントリーの歴史を融合させたコンセプトが際立つアルバムに仕上がっている。
尚、ラッパーリルナズxとカントリーシンガーでありマイリーサイラスの父であるビリーレイサイラスのコラボであるold town roadも本作に近いブラックミュージックとカントリーのフュージョンのアプローチがあり大ヒットとなり、2020年のグラミー賞ポップ・グループ/デュオ歌唱賞、音楽ビデオ賞を受賞している。

なぜグラミーはこのアルバムを選んだのか?

カントリーというジャンルにおける人種的壁を超えた作品であること。社会的メッセージと音楽的完成度の高さ、そしてビヨンセがこれまでにない新たな試み=カントリーのジャンルへ飛び出した功績が評価された。これらの背景がもありグラミー史上、カントリー・アルバムとして最も話題を呼んだ作品のひとつとなった。

最優秀楽曲賞:ケンドリック・ラマー Not Like Us

ディス曲の枠を超えた“アンセム”へ

「Not Like Us」は、ケンドリック・ラマーがドレイクとのビーフの中でリリースした楽曲だが、その社会的なインパクトが評価され、最優秀楽曲賞に選ばれた。
最優秀楽曲賞:ケンドリック・ラマー Not Like Us

音楽的特徴

ウェストコースト・クラシックを受け継ぐビート、プロデューサーMustardによる90s Gファンクの影響を受けたトラックが特徴的。
リリックの鋭さと政治性:単なるビーフソングではなく、ヒップホップ文化の中での信頼と裏切り、そしてブラック・コミュニティの団結をテーマにしている。シンプルながら中毒性のあるフックが印象的な本楽曲は、「They not like us」という繰り返しがオーディエンスのシンガロングを生み出し、ライブはもちろんクラブシーンでも圧倒的な盛り上がりを見せた。

なぜグラミーはこの楽曲を選んだのか?

2024年のヒップホップシーンを象徴する楽曲であり、社会的な議論を巻き起こした
プロダクション、リリック、パフォーマンスのすべてが完成度の高い一曲
ヒップホップの歴史に刻まれる“ディス曲”の枠を超えた影響力

最優秀レコード賞:ケンドリック・ラマー Not Like Us

シーンを揺るがした音の衝撃。グラミーが「最優秀レコード賞」にも「Not Like Us」を選んだのは、楽曲の持つ音楽的インパクトと時代性の両方を評価した結果だ。

なぜ「Not Like Us」が最優秀楽曲賞だけではなく最優秀レコード賞もとったのか

プロダクションの強度:シンプルなビートながら、一度聴いたら忘れられないグルーヴを持つ。
カルチャーへの影響:リリース直後からSNSで拡散され、2024年の音楽シーンを代表する一曲となった。
パフォーマンスの強烈さ:ライブでの盛り上がり、ファンのシンガロングの一体感は圧倒的だった。
これにより、グラミーは単なる”ディス曲”ではなく、2024年のアンセムとして「Not Like Us」を歴史に刻んだ。


参照元
グラミー賞 2025 公式ページ

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