The Strokes、新作『Reality Awaits』ディスクレビュー|サマソニ2026来日前に聴きたい6年ぶりの新作

まさに往年のロックフェスを象徴するヘッドライナーが帰ってくる。
The Strokes(ザ・ストロークス)が、サマーソニック2026初日のヘッドライナーとして来日する。
しかも今回は、コーチェラ2026出演時にはまだ発表されていなかった6年ぶりのニューアルバム『Reality Awaits』を引っ提げての来日。本作を軸に、過去のアンセムを織り交ぜたサマソニならではのセットにも期待が高まる。
The Strokes、6年ぶりの新作『Reality Awaits』

前作から約6年を経て届けられた『Reality Awaits』。
初期The Strokesのような荒々しいガレージロック一辺倒ではなく、浮遊感のあるサウンドやジュリアン・カサブランカスのファルセット、より洗練されたギターアレンジが印象的だ。
一聴して爆発するというより、聴き込むほど味のあるメロディー、ギターのリフ、ドラムのフィルなど楽曲の魅力が見えてくる“スルメ盤”という印象が強い。

『Reality Awaits』の聴きどころ&おすすめ曲
PSYCHO SHIT|「これぞThe Strokes」と思わせるギターサウンド
アルバムの幕開けを飾るのは、どこか悲壮感を漂わせるナンバー。
しかし、聴き進めていくと「これぞThe Strokes」と思わせるギターサウンドが徐々に存在感を増していく。
特に注目したいのがラストのサビへ突入する直前のギターソロ。アルバム序盤からギターバンドとしてのThe Strokesを存分に味わえる。
Lonely in the Future|聴くほどハマる“スルメ系”ナンバー
派手な展開ではないものの、繰り返し聴いていると不思議と耳から離れなくなる「Lonely in the Future」。
『Reality Awaits』そのものが持つ、すぐには全貌を掴ませない独特な魅力を象徴するような一曲だ。
Falling Out of Love|宇宙を漂うような浮遊感
個人的に本作の作風を象徴していると感じたのが「Falling Out of Love」。
宇宙を漂っているような浮遊感のあるサウンドと、ジュリアンの美しいファルセットが見事に融合している。
初期The Strokesとは違う、従来の形を残しながらもアップデートし続ける彼らだからこそ作れるサウンドに魅了される一曲だ。
Going to Babble On|どこか懐かしく、本作屈指のキャッチーさ
どこかで聴いたことがあるような懐かしさを感じさせながら、抜群のキャッチーさを持つ「Going to Babble On」。
一度聴いただけでも耳に残るメロディが印象的で、個人的にも『Reality Awaits』の中で特におすすめしたい楽曲だ。
Going Shopping|サマソニで聴きたい一曲
そして、サマーソニック2026での披露を期待したいのが「Going Shopping」。
耳に残るキャッチーなギターリフが魅力で、音源で聴く以上に巨大なステージで化けそうな可能性を感じさせる。
マリンスタジアムにこのリフが鳴り響いた時、どんな景色が生まれるのか楽しみだ。
『Reality Awaits』を聴いた感想
『Reality Awaits』を聴いて思い出したのは、デビューアルバム『Is This It』だった。
もちろんサウンドそのものが似ているという意味ではない。単曲だけを切り取るより、アルバムを最初から最後まで通して聴きたくなるという点だ。
各楽曲は繋がっているようで、完全には繋がっていない。その絶妙な距離感と「あえて統一しすぎない」感覚が、逆に一枚のアルバムとしての完成度を高めているように感じた。
新作Reality Awaitsには「Last Nite」「Reptilia」のようなアンセムはないから駄作?いやそれだから面白い
一方、『Reality Awaits』には「Last Nite」や「Reptilia」のような、一発でスタジアムを揺らす巨大なロックアンセムは見当たらない。
しかし、それゆえに本作は駄作を感じなかった。
どの楽曲も粒揃いで、音源では抑制されているからこそ、ライブアレンジによってどのように化けるのかという楽しみが残されている。
これはサマソニ2026を前にして聴くアルバムとして、かなり面白いポイントだ。
サマソニ2026は『Reality Awaits』+歴代アンセムに期待

The Strokesのサマソニ2026は、新作を引っ提げたタイミングだからこそ前回来日とは違うステージになる可能性が高い。
『Reality Awaits』の新曲に、「Last Nite」「Reptilia」「Hard to Explain」「Someday」「You Only Live Once」といった歴代アンセムがどのように組み込まれるのか。

最新モードのThe Strokesと、ロックフェスのヘッドライナーとしてのThe Strokes。その両方を一夜で体験できるセットに期待したい。



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