フジロック2026、Us『Everybody’s Giving Up The Cabaret』ディスクレビュー|ガレージロックの旋風再び、キャッチーさも多様性も増した良作

ガレージロックの超新星、Usがセカンドアルバム『Everybody’s Giving Up The Cabaret』をリリースした。
前作『Underground Renaissance』の初期衝動を受け継ぎながら、よりガレージロックなサウンド、よりキャッチーに、より多彩に進化した作品だ。
フジロック2026でのステージを期待させるガレージロックアンセムや、ライブ映えしそうなメロディが詰まった良作に仕上がっている。
Us、セカンドアルバムは前作の勢いを受け継いだ“続編”的な一枚

本作は、前作の続編的な立ち位置にあるアルバムと言える。
ただし、単に前作の勢いを繰り返すだけではない。
Usらしい荒々しさはそのままに、楽曲の幅やアレンジの奥行きが増しており、バンドとしての成長をしっかり感じられる。
レコーディング環境の変化が音にも表れている
前作『Underground Renaissance』は、ザ・リバティーンズのスタジオで全曲を1日でライブ収録した作品だった。
一方、今作は著名なUKプロデューサー、チャーリー・ラッセルと共に、ロンドンのディーン・ストリート・スタジオでじっくり時間をかけてレコーディングされている。
その違いは音にも表れており、勢いだけでなく、楽曲ごとの表情やコンセプト性がよりはっきりと感じられる。

キャバレーやサーカスを思わせるシュールな世界観
『Everybody’s Giving Up The Cabaret』は、個人的・社会的な変化が交錯する現在の空気感を、キャバレーやサーカスを思わせるシュールな世界観で描いた作品だ。
ただストレートにロックを鳴らすだけではなく、どこか不穏で、どこか演劇的なムードが漂っている。
ガレージロックの衝動に、コンセプトアルバム的な面白さが加わった意欲作と言えるだろう。
Us、セカンドアルバム『Everybody’s Giving Up The Cabaret』の注目楽曲

アルバムは、オープナーからエンジン全開だ。
冒頭を飾る「Yo-Yo Revolution」は、「Usが帰ってきた」と思わせてくれる、本作を代表するガレージロック・アンセム。
その勢いを引き継ぐ2曲目の「Motor Ride (I Do Not Need No)」は、ジェットコースターに乗っているようなスピード感と、耳に残るキャッチーなサビが印象的だ。
続く「Dying Flowers」では、夏フェスにぴったりな爽やかなリフが鳴り響き、「Man Ray」ではライブ映えが期待できるメロディと力強いリフが炸裂する。
そして、本作のもうひとつのアンセムとも言える「Murder in the Garden」は、これまでとは違うUsの新たな表情を感じられる楽曲だ。
最後に、「It Is Gone」では、名作ドラマ『Friends/フレンズ』のテーマ曲を思わせるようなフレーズや、日本でも馴染みのあるメロディが印象に残る。
*楽曲タイトルからも『Friends/フレンズ』のあの楽曲を意識させる
ライブパフォーマンスに定評がある彼らだけに、これらの楽曲がステージでどのようにアレンジされるのか、非常に楽しみだ。
ラストを飾る「Baby, please go home」カバーにも注目
ラストには、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「Baby, please go home」のカバーが収録されている。
Usが日本のロックへのリスペクトを示した楽曲であり、日本のファンにとっても嬉しいボーナストラックだ。
フジロックや単独公演で披露される可能性を考えると、こちらも事前にチェックしておきたい。
フジロック2026でどう鳴るのか楽しみなアルバム

Usはライブパフォーマンスの良さに定評があるバンドだ。
だからこそ、『Everybody’s Giving Up The Cabaret』の楽曲がステージ上でどのようにアレンジされるのかが楽しみで仕方ない。
特に「Yo-Yo Revolution」「Motor Ride」「Man Ray」「Murder in the Garden」は、フジロック2026で大きな見どころになりそうだ。
Us セカンドアルバム『Everybody’s Giving Up The Cabaret』トラックリスト
- Yo-Yo Revolution
- Motor Ride (I Do Not Need No)
- Dying Flowers
- Man Ray
- Maybe I
- Mozart
- Murder in the Garden
- On The Waterfront
- Sunday After
- It Is Gone
- Alright
- Baby, please go home
Usはもっと日本で売れるべきバンドだ
『Everybody’s Giving Up The Cabaret』は、Usの魅力である初期衝動、キャッチーなメロディ、爆発力のあるバンドサウンドをさらに進化させた一枚だ。
前作の勢いを受け継ぎながらも、楽曲の幅や世界観は確実に広がっている。
フジロック2026を前に聴くべきアルバムであり、Usがもっと日本で売れるべきバンドだと改めて感じさせる良作だった。



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